第12回 【軽く解説】 I水分過多と塩分不足
【第0回ハナの思い←まだの方はこちら】
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I水分過多と塩分不足
ハナもそうでしたが、よくあるのが「水の飲みすぎ」。
特別ノドが乾いてもいないのに、ノドが暇になったら(?)ごくごく水分補給する人。習慣で何となくごくごく水を飲む。
やめましょう。
東洋医学で「水毒」という言葉がありますね。
このHPを見てくれているような人は、普段から健康を意識している人かと思いますが
- 「飲まないよりは、飲んだ方が身体に良い」
- 「血液をサラサラに」
- 「デトックスに必要、体内の余分なもの、要らないものを排泄する手助けになる」
- 「肌や細胞にうるおいを与えるため」
- 「飲まないと便秘になる」
等々の漠然とした水分補給のプラスイメージにより、仕事中に2Lペットボトルを横において、水を「気付いたらゴクゴク飲む」「飲めば飲むほど良い」みたいなことをやられていませんか?
ちゃんと量と頻度と温度を把握して、コントロールされてますでしょうか?
知らず知らずのうちに身体にとって迷惑な行為をずっと続けているかもしれませんよ?
特に、夏ですね。こまめに水分補給を、を拡大解釈してしまい、量を把握せず、飲めば飲むだけ熱中症対策になると思って、飲み過ぎている人が多いのでは。
結果、血が薄まり過ぎ、ナトリウムバランスを崩し、腎臓に負担をかけ、胃を冷やして胃酸を薄めて、胃にダメージを負い、「夏バテ気味かも」「何となくダルイ。やっぱり、暑さのせいね」「あっさりしたものが食べたい」「でも、夏だからしょうがない」などと、ぼやいています。
冷たすぎない常温の水、一回に飲む量をコップの半分の100mlくらいに抑えて、(軽くコクっ、コクっと2回くらい)こまめに(30分に1度)くらいが適量かと思います。(夏は少量の塩を加えておくとベスト)
一度に飲むなら、1時間に一回ゴクゴクゴクっとコップ1杯(200ml)がMAXで、
ノドが乾いてから500mlペットボトルを一度に空にするのは明らかに頻度と量を一気にまとめすぎですね。(夏場などは、ハナもついやってしまいがちですが、やらかした後は、その1時間から2時間後に、きっちりナトリウムバランスが崩れて一時的に体感が落ちます。低血糖の時みたいな感じです。だるい。力が入りにくい。なんとなく疲れているような感覚になる。意識しないと気づかない人もいるかと思いますが、崩れそうになるバランスをホメオスタシス、恒常性維持機能がフル稼働して元に戻そうとしています。この場合は主に腎臓でしょうか。水の飲み方ひとつで、身体に負担がかかっています。)
これで仕事中の8時間に 1.6Lです。
朝、起きぬけに200ml、15時頃のお茶の時間に200ml、寝る前に200ml、これらを足せば、これで、水だけで約2Lです。
漠然としたイメージでいいので、水という形で摂るのはこれがMAXと思ってください。
冬だとこの半分〜3分の2で十分。(筋肉量や胃腸の状態、アルコール、塩分摂取や腎臓の調子、食事の内容で個人差はあるでしょう)
味噌汁やスープももちろん水分だし、白ご飯や野菜にも大量の水分が含まれています。
鍋なんて、水分の塊を食べているみたいなもんです。鍋を食べると決まってお腹を下す人は、水分過多と、水分過多による肉の消化不良、大量の野菜の水溶性食物繊維、ビール等の、やはり水分過多にやられています。
メインの肉の消化を、大量の水分が妨げますので、鍋の場合、特に白菜等の野菜はほどほどに。
白ご飯、茶碗1杯で水分100ml。水分無しで食べられない人も多い食パン1枚にだって20mlの水分。
野菜に至ってはほぼ水分です。水分が少ないイモ類やキノコで80%が水分。それ以外の全ての野菜は90%が水分で、サラダに多用されるレタスやトマト、キュウリは95パーセントが水分です。
野菜の形をした水です。
昼食、夕食から、ちょっと想像していなかった多量の水分を摂取していますね。
1日1食や断食で水分補給を口うるさく指導されているのは、このためです。
「白ご飯1杯とサラダを100g」
1食とも言えないたったこれだけの量で、200mlの水分摂取に。
「水分補給、水分補給」と、この上に水をゴクリゴクリと流し込んでしまえば、簡単に水分の過剰摂取になることはイメージできるかと思います。
しかも、食事中に水やお茶を飲むのが当たり前になっている人。
飲んでも良いですが、その分余計に胃液や消化液を出さないといけないというイメージだけ持っていてください。
味の濃い料理の時などに、何となく水をがぶ飲みすることを避けられます。
そんなに神経質に水分摂取を意識しなくても、結構食事から摂れています。
水という形での水分を「摂るな」と言っているのではなく、「適切な量を守れているか? 特に、一気にたくさん飲まないという飲み方を守れているか?再確認を」と言いたいのです。
透明のおしっこがまとまった量、一日に頻繁に出る。これは明らかに水分の摂り過ぎ。水分摂り過ぎの害で、体も冷えがちで代謝が落ちているはず。飲み方のチビチビを徹底するか、量を減らす。何らかの不定愁訴が、過剰な水分から発生しているので、水分を減らすか摂り方を改善すれば、調子が上がる。
薄黄色〜黄色のおしっこを、朝1回、日中は1回から多くて2回、帰宅後家で1回、寝る前に1回くらいまでがMAXでしょう。
長くなるので「水毒」の害は後のページに譲ることにし、このページでは挙げませんが、それはもう、マイナスだらけです。
あんまり控えると、それはそれでマイナス。
糖質制限・肉食で、あんまり野菜を摂らないよって人は、食事からの水分が少ないので、摂り方を間違えなければ、多めの方が良い結果を生みます。
肉の消化を妨げないように摂取のタイミングが重要に。
食事前30分、食事中、食後3時間はなるたけ避ける。コップ1杯まで。消化を妨げます。食事中の汁物も少なめに。摂ってもいいが、胃液と消化酵素を薄めているという自覚を。
塩分摂取について
これも長くなるので詳しくは後々のページに譲ることにしますが、端的に述べると、
「良い塩を、積極的に摂る」
ことで計り知れないメリットがあります。
一度、食品の成分計算サイトやアプリを使って、あなたの一日の食事内容を細かく入力し、塩分をどれくらい摂れているか計算してみてください。
一日食欠かさず濃い味噌汁、昼にカップ麺ビッグ、おやつにポテチ、みたいな感じでなければ、単純な塩分のみの話ですが、案外みんな足りてない人が多いです。(もちろん、こんな塩分の摂り方は、量は足りてても、質的にアウトですが)
試しに10gの塩を、秤ではかってみてください。結構、ボリュームあります。これを、毎日欠かさず取れてますかね?
個人差ありますので、一概に10g取れってわけではないですが、味付け薄目を心掛けているような人で不定愁訴の雨あられな人は一度塩分不足を疑ってみてください。
また、精製された塩、塩化ナトリウム(一般的な食卓塩)で一日10gと、岩塩や海塩で10gでは、まったく、天と地ほど意味合いが変わってきます。
「朝、起きられない」「胃腸虚弱」「胃酸不足」「冷え性」「むくみ」「血行不良」「元気が出ない」「頭痛」
塩分不足の人だと、これら不定愁訴が、良質の塩分の積極的な摂取で、たちどころに治ってしまったりすることもあります。
塩分も水分も、適量に関しては個人差と環境と摂り方に大きく左右されますので、これは全員一律、一年中「この量をこれだけ」とはなかなか言えませんが、「水分摂り過ぎ」「塩分避け過ぎ」で体調を崩していないか、ちょっと意識してみられると良いかと思います。
まあ、また後々のページで詳しく語ります。